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2023.04.28

住まいのお困りごとQ&A

ガスコンロの寿命は?よくある症状と修理・交換の判断目安

ガスコンロの寿命は何年かご存じですか?寿命を知っておくと、故障したときに修理するか・交換するか判断がつきやすくなります。今回はガスコンロの寿命とよくある故障症状、使用年数別の判断目安や交換方法・費用相場をご紹介します。

 

ガスコンロの寿命

ガスコンロを含むガス機器の寿命は、約10年が目安だそうです(一般社団法人日本ガス石油機器工業会による)。ご家庭での使用頻度やお手入れによって時期に幅はありますが、10年以上経過すると部品の劣化が進み、急な故障に見舞われることもあるのだとか。

もう一つ目安となるのがメーカーの部品製造期間です。ガスコンロの大手メーカーリンナイの場合、ビルトインコンロの整備用部品(※1)の保有期間は、製造打ち切り後10年とされています。

またビルトインコンロ「リッセ」の場合、補修用性能部品(※2)の保有期間は、製造打ち切り後 5 年とされています。つまり、製造打ち切り後5〜10年後には部品が入手できない可能性があり、故障の際は修理ができずに寿命を迎えることもあるのです。

※1 設計上の標準使用期間での点検をおすすめしている製品のうち、点検の結果必要と見込まれる部品
※2 製品の機能を維持するために必要な部品

 

ガスコンロの寿命を感じさせる症状

ガスコンロの寿命が近づくと、以下のような症状が現れるようになります。ご紹介する対処法を試しても改善しないときは、ガスコンロの寿命が近づいているのかもしれません。

症状① 点火しない・火のつきが悪い・すぐに火が消える

火がうまくつかない場合、最も多い原因はガスコンロの電池切れです。ご家庭で長期間保管されていた電池は自然放電してしまっている場合もあるので、お近くのコンビニやスーパーで新しくアルカリ電池を購入し、交換していただくことをおすすめします。

症状② 点火時や使用時に異音がする

バーナーキャップ(点火すると炎が出てくる部分)が正しい位置にはまっていなかったり、汚れて目詰まりしていたりすると、点火するときに「ボッ」という大きな音がすることがあります。正しい位置にはまっているか確認し、汚れが見られる場合は歯ブラシなどで掃除しましょう。バーナーキャップを水洗いして、完全に乾かしてから再度点火してみてください。

症状③ 炎の変色・火力が調節できない

バーナーキャップが正しい位置にはまっていない・目詰まりしている場合、炎の色が青ではなくオレンジや黄色になったり、火力が思い通りに調節できなくなったりすることがあります。正しい位置にはまっているか確認し、汚れが見られる場合は歯ブラシなどで掃除しましょう。バーナーキャップを水洗いして、完全に乾かしてから再度点火してみてください。

症状④ 鍋やフライパンにすすがつく

料理中にお鍋やフライパンの底に黒いすすがつく場合も、バーナーキャップが目詰まりしていることが考えられます。歯ブラシなどで掃除し、完全に乾かしてから再度点火してみてください。ガスが燃焼するための酸素が足りていない場合もあるので、十分換気をしながら使用しましょう。

症状⑤ ガス臭い

ガス臭を感じたときは、まずは窓を開けて換気しましょう。換気扇のスイッチには触らないでください。(スイッチのON・OFFする際に、小さな火花が出ます)その後、ガスコンロのタイプ別の対処法を試してください。

◆ガステーブルの場合

据え置きタイプのガステーブルを使用している場合は、ガス栓とガスコンロを繋ぐソフトコードが正しく接続されているか・折れ曲がっていないか・損傷していないかを確認してください。ソフトコードが損傷している場合は使用を中止し、新しいソフトコードに交換しましょう。

古いタイプのガスコンロの場合、点火ボタンを押しっぱなし・回しっぱなしの状態にしていると、ガスが出続けてしまうものもあります。ボタンが元に戻っているか合わせて確認しましょう。これらを確認・対応してもガス臭い場合は、ガスの元栓を閉め、ご利用のガス会社の「ガス漏れ通報専用ダイヤル」に速やかに連絡してください。

◆ビルトインコンロの場合

埋め込みタイプのビルトインコンロの場合も、点火ボタンが元に戻っているか確認しましょう。それでもガス臭い場合はガスの元栓を閉め、ご利用のガス会社の「ガス漏れ通報専用ダイヤル」に速やかに連絡してください。

◆それでもガス臭い場合

確認・対応してもガス臭い場合は、ガスの元栓を閉め、ご利用のガス会社の「ガス漏れ通報専用ダイヤル」に速やかに連絡してください。

【東京ガスのガス漏れ通報専用電話】
0570-002299(ナビダイヤル) 必ず「0」からダイヤルしてください。
ナビダイヤルをご利用使用になれない場合:03-6735-8899(IP電話・海外からのご利用など)
受付時間:24時間受付(ガス漏れ通報専用・無休)

 

ガスコンロの寿命?修理?判断の目安

いざガスコンロが故障したときに、修理するか・寿命とみなして交換するか迷うところだと思います。そこで、ガスコンロの使用年数に応じた判断の目安をご紹介します。

使用年数0〜1年目:メーカー保証で修理

一般的にガスコンロにはメーカー保証が付帯されています。リンナイのビルトインコンロの場合は「お買い上げの日から1年間」、機器本体へのメーカー保証が付帯されています。保証期間内に故障した場合は、販売店に無料で修理依頼ができます(無料修理には規定があります)。

使用年数2〜5年目:修理

2〜5年目は問題なく部品が入手できる可能性が高いため、修理をおすすめします。

使用年数6〜7年目:部品があれば修理

修理部品が手に入り、修理費用も比較的安価で済むようであれば、修理をおすすめします。

ただし、修理費用が高額な場合は、新しいガスコンロに交換することを検討してもいいかもしれません。ガスコンロの耐用年数は10年なので、修理後に別の部分が故障する可能性もあるからです。修理費用がかさむと、「最初から新品に交換した方がコスパがよかった」ということにもなりかねません。

使用年数8年目以上:交換を検討

ガスコンロの部品が手に入らない可能性が高まり、耐用年数も間近に迫っているため、交換の検討をおすすめします。

上記はあくまでも目安です。修理か交換か決めきれない場合、出張費はかかりますが、メーカーやガス会社で修理の見積りを確認してから判断するのもよいと思います。

交換の詳しい流れやガスコンロの選び方は、こちらの記事でご紹介しています。

寿命を迎えたガスコンロの交換方法

寿命を迎えたガスコンロはどうやって交換すればよいのか、タイプ別にご紹介します。

◆テーブルコンロの場合

据え置きタイプのガスコンロは、自分で交換することができます。本体とは別にソフトコードが必要になるので、一緒に購入するようにしましょう。テーブルコンロの詳しい設置方法は、こちらの記事でご確認ください。

なお、既存のガスコンロの処分は新しいガスコンロの販売店に相談するか、お住まいの市区町村の廃棄方法に従って行ってください。

◆ビルトインコンロの場合

埋め込みタイプのビルトインコンロの交換は、ガスコンロの販売店やガス会社に依頼しましょう。なぜならビルトインコンロをガス栓に接続するには、「ガス可とう管接続工事監督者」という専門資格が必要だからです。

「どのガスコンロを選べばいいかわからない」という方は、こちらの記事で選び方をご紹介しています。

寿命を迎えたガスコンロの交換費用

寿命を迎えたガスコンロを交換する場合はどのくらいの費用がかかるのか、タイプ別に相場と内訳をご紹介します。

◆テーブルコンロの場合

据え置きタイプのガスコンロ本体の相場は約3〜10万円です。必要費用の内訳は以下の通りとなります。

  • ガスコンロの本体費用
  • ソフトコード代
  • (ガス栓の形状により必要な場合は)ソケット代
  • (壁との離隔距離が取れない場合は)防熱板代

業者に設置を依頼する場合は、別途出張料などが発生する可能性があります。

◆ビルトインコンロの場合

埋め込みタイプのガスコンロ本体の相場は約9〜25万円です。設置工事はガス会社に依頼する必要がありますので、約1〜3万円の工事費用が追加で発生します。必要費用の内訳は以下の通りです。

  • ガスコンロの本体費用
  • (必要な場合は)別途設置部材
  • 既存機器の取外・引取・処分費
  • ガスコンロ本体の取り付け費
  • ガス接続工事費
  • 養生費
  • 諸経費

ガスコンロの寿命を感じたら

ガスコンロの寿命は、機器本体の耐用年数・部品保有期間から見ても10年前後です。ガスコンロが故障したときは自分でできる対処法を試し、直らない場合は使用年数によって修理するか交換するか判断しましょう。

ヨコエネではガス機器点検や、対象のガス機器の修理時は会員さま向けの費用で依頼できる「ロイヤル会員制度」をご用意しています。「急なガス機器修理の出費を抑えたい」という方は、こちらから詳細をご確認ください。

またビルトインコンロをお使いのお客さまは、出張不要の「スマホでカシャ簡単見積り」をご利用いただけます。

お見積りから工事までの詳しい流れは、こちらの記事でご確認ください。

 

<出典>

一般社団法人日本ガス石油機器工業会「ガス・石油燃焼機器にも寿命があります」
リンナイ「部品の保有期間」

作成:2023年3月
更新:2024年4月

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