2025.05.19
横浜まち情報
2013年「ガチ丼!」グランプリで銀賞獲得!笑顔があふれる愛され町中華「大龍飯店」

東京ガス横浜中央エネルギー(ヨコエネ)は、横浜市内の8つの行政区(西区・神奈川区・港北区・都筑区・青葉区・旭区・瀬谷区・鶴見区)にて、東京ガスのサービス窓口を担当しております。そこで、日々地域のお客さま先で働く私たちだからこそ知っている、地元のお店情報をご紹介します。
「常連さんが8割」地元民に人気の本格中華
相鉄線二俣川駅から、運転免許センターへと続く試験場通りを歩いて7分。赤いビルの外観に、これまた目立つ赤い看板を掲げた「大龍飯店」は、地元で愛される町中華のお店です。

「いらっしゃいませー!」「はーい!お願いしまーす!」
お店に入ると、中華鍋を振るう音に混ざり、活気のある声が響き渡っています。ランチタイムのピークを過ぎた時間に訪れたところ、店内はスーツ姿のサラリーマンの方や、近所の常連さんらしき方々など、多くのお客さまが遅めのお昼ご飯を楽しんでいました。テレビで紹介されたこともある同店は、スポーツ選手などの有名人が来店することも多く、店内にはたくさんのサイン色紙が飾られています。

「こんにちは!薄味にしとく?ご飯は……半分でいいのね?」
常連のお客さまに声をかけていたのは、オーナーの鈴木泰三さんです。「うちは常連さんが8割で、週に2回ご来店くださる方もいらっしゃるし、なかには3回いらしてくださる方もいる」のだと言います。これだけ地元で愛されている理由の一つは、本格中華が味わえるから。コックさんはみな中華街での修行経験があり、腕利きの料理人ばかりです。
「ガチ丼!」グランプリ銀賞の看板メニュー

「大龍飯店」さんの看板メニューは、「豚バラニンニク丼」。2013年に、横浜市内にある商店街の丼ものナンバーワンを決める「ガチ丼!」グランプリで、銀賞を受賞した一品です。創業当時から人気の「豚バラニンニク定食」をアレンジしたもので、器いっぱいに盛られたご飯の上には、食欲をそそるピリ辛の豚肉がたっぷり。「豚バラニンニク丼」セットには、ミニラーメン・シューマイ・漬物が付いて、大満足のボリュームです。
また、数あるメニューのなかで鈴木さんのおすすめは「ネギチャーシューチャーハン」です。「どこを食べてもおいしい」と感じてもらえるよう、大きめのさいの目状に切ったチャーシューを特製しょうゆダレで味付けし、一晩寝かせています。

さらに、10種の具材が入った自家製の「食べるラー油」とネギであえることで、うま味のあるパンチの効いた味わいに。この自家製ラー油は旭区民が推薦する「あさひの逸品」に認定されており、ご飯や冷ややっこ・インスタントラーメンなど、さまざまな料理に合うと評判です。
ランチタイムは通常メニューのほかに、週替わりメニューと本日のサービス品を提供。「満足して帰ってもらいたいから」という鈴木さんの心づかいで、すべてのメニューが大盛り無料です(炒め焼きそば550円(税込)と本日のサービス品750円(税込)は対象外です)。また、火曜日と土曜日はレディースデーで、税込550円以上の料理を注文すると、杏仁豆腐をプレゼントしています。
「ラーメン以外食べられない」少年が中華料理人に
「大龍飯店」さんがオープンしたのは、今から50年ほど前のこと。東京で修行を積んだ鈴木さんのお父さまが創業されました。幼少期から中華料理を食べ慣れていたのだろうと思いきや、「実は、子どもの頃はラーメン以外の中華料理が食べられず、好きなのは洋食だった」と意外な答えが。にもかかわらず、中華料理人を志したのは、高校時代の挫折がきっかけでした。
「当時は部活で器械体操をやっていて、関東大会でも上位に食い込む成績を収めていたんです。将来は体育教師になりたいと思っていたけれど、大学受験に失敗してしまって。スポーツ推薦で進学することもできたけど、強豪校ではなかったし、競技自体を続けるのもちょっと怖いなと思い始めた頃で……。どうしようと考えたときに、ゆくゆくは店を継ぐという選択肢もあるかもなと思って、『試しに一度修行をしてみよう』と思い立ったんです」

そこで、卒業後は中華街の店舗でキッチンスタッフとして働き始めました。しかし、就職直後も依然として中華料理が食べられず、仕事を続けられるかどうか不安があったと言います。ですが、3日目には変化が起こりました。
「むちゃくちゃお腹が減って、『食べなきゃ死んじゃう』って思ったんです。それで、店のまかないを食べたら……これがおいしかったんですよね(笑)」
食わず嫌いを克服した結果、料理の技術を学ぶのがどんどん楽しくなっていきました。それから5年間の修行を経て実家の店に戻ると、今度はお客さまと直接コミュニケーションを取る楽しさに目覚めたのだそうです。
毎日お店は繁盛していましたが、お父さまが常々言っていたのが、「いいときもあれば、悪いときもある」という言葉でした。
「暇なら暇で、新メニューとか新しい取り組みを考える時間ができますからね。今では、『〜〜ができたから、今日暇でよかったですね』とポジティブな言葉にして、スタッフに伝えるようにしているんです。」
約20年前にお店を継いだ鈴木さんでしたが、今では「あのとき器械体操じゃなくて、店を選んで正解だった」と晴れ晴れとした笑顔を見せました。

ランチタイムには、順番待ちの列ができるほどの人気を誇る「大龍飯店」さんですが、スタッフのみなさんは元気に笑顔でお客さまを出迎えるようにしているそうです。それは、「お店・スタッフの雰囲気が良くなければ、おいしい料理もおいしく感じなくなってしまう」という考えがあるから。実際に、厨房からは頻繁に「いらっしゃいませー!」「ありがとうございましたー!」と威勢のいい声が聞こえてきました。
「暗い声で『こちらへどうぞ』『何にしますか?』って言われるより、元気に声をかけてくれるお店の方が、料理がおいしく感じられると思うんですよね。たまに、おばあちゃんたちが宴会やってくれたりするときには、扉をパッと開けた瞬間に、『あれ、今日モデルさんの集まりですか?』なんて言うんですよ。そうすると、みんな『そうよ、なんでわかったの?』って笑ってくれて(笑)楽しいお店だなって思ってもらえたらうれしいし、やっぱり明るい雰囲気で食べる料理は、余計においしくなると思うので」
ユーモアに溢れた接客は自然と生まれるようで、常連さんが帰るときには、「明日もやってるからね」と冗談交じりに一声かけるのを忘れません。「常連さんの存在って、つい当たり前に感じちゃうんだけど、そうじゃないんですよね。だから、リピーターとして来てくれるのが、やっぱり一番うれしいです」と顔をほころばせました。
“癒し”の町中華でお腹も心も満たされる
週替わりランチのメニューは、「大龍飯店」さんのInstagramで毎週告知されています。新たに考案したレアメニューが登場するときもあるため、事前のチェックがおすすめです。また、もうすぐ訪れる夏に食べたくなる「冷やし中華」は、7月から販売予定。
「5〜6月になると、『冷やし中華ありますか?』って聞かれるんだけど、うちは夏本番にならないとやらないんです。だから、『“冷やし”はないけど、“癒し”はありますよ』って答えるんだけど……常連さんには『はいはい』ってあしらわれちゃうね(笑)」
サービス精神旺盛な鈴木さんのおかげで、最後の最後まで笑いが絶えない取材となりました。

「おいしい中華が食べたい」「スタミナをつけたい」というときは、ぜひ一度「大龍飯店」さんに足を運んでみてください。活気ある店内でいただく本格中華で、お腹はもちろん、心のエネルギーも満たされること間違いなしです。
注)当記事でご紹介した商品の価格・サービスは、2025年3月時点のものです。「大龍飯店」さんにインタビューを行い、いただいたコメントを編集して掲載しています。
【店舗情報】

住所
横浜市旭区二俣川1-64
営業時間
11:00~21:00(L.O.20:30)宴会の場合は延長可
定休日
月曜日、年末年始
(貸切営業により、定休日や営業時間が変更となる場合があります。詳しいスケジュールはInstagramでご確認いただくか、お電話でお問合せください)
電話番号
045-391-1901
SNS
Instagram
取材・執筆・撮影/弓橋 紗耶
作成:2025年3月