
東京ガス横浜中央エネルギー(ヨコエネ)は、横浜市内の8つの行政区(西区・神奈川区・港北区・都筑区・青葉区・旭区・瀬谷区・鶴見区)にて、東京ガスのサービス窓口を担当しております。そこで、日々地域のお客さま先で働く私たちだからこそ知っている、地元のお店情報をご紹介します。
住宅街に行列ができる「町のクレープ屋さん」
JR新子安駅から歩くこと8分。「本当にこの先にお店があるんだろうか……?」と思わせるほど密集した住宅街のなかに、知る人ぞ知るクレープ屋さんがあります。2023年1月にオープンした、「イシイクレープ」さんです。路地の一角にあるそのお店には、ひさしのついた注文口と木のベンチがあり、焼き上がりを待つお客さまや、その場でクレープをほおばる人の姿が見られます。

「よく言われるんですよ。『こんなところにお店があるの?』って(笑)」
笑顔で出迎えてくれたのは、店主の石井さんです。「イシイクレープ」さんは全国に80以上の店舗を持つ人気店「ヤマグチクレープ」のフランチャイズ加盟店。シュールでかわいいクレープのマークが目印です。

取材を始めると、次々とお客さまが途切れなくいらっしゃいます。ご近所の常連さん、仕事帰りなのか、スーツ姿のまま訪れる男性、赤ちゃん連れのご家族——。生地の焼き上がりを待つあいだ、みなさん石井さんとの雑談に花を咲かせていました。
聞けば、土日は行列ができるほどの人気ぶりだそう。用事がないと訪れないような場所なのに、なぜこれほど人が集まるのでしょうか。その秘密を伺いました。
主役は、焼きたての「皮」
「イシイクレープ」の人気の秘密は、なんといっても「皮」です。お店では作り置きをせず、注文を受けてから1枚ずつ生地を焼き上げています。注文口から中をのぞくと、大きな丸い鉄板が2台。生地を流して手早く広げると、ふわっと湯気が立ちのぼり、香ばしいかおりが漂ってきます。
「『ヤマグチクレープ』は、トッピングじゃなくて皮が主役なんです」と石井さん。その材料は、農薬不使用の国産小麦と全粒粉。こんがりときつね色に焼き上がった生地は、一般的なクレープより少し厚めです。焼きたてはパリッと香ばしく、食べ進めるうちにモチモチとした食感へと変わっていきます。

焼いた生地に塗るのは、バターを煮詰めて不純物を取り除いた「ギー」というオイル。無塩なので、さっぱりとした味わいが特徴です。
「『バターは苦手だけどギーは好き』というお客さまもいらっしゃって、生地にギーだけを塗って召し上がる方もいるんですよ」
皮の食感を損なわないよう、注文から2〜3分で提供することを心がけているそうです。気になるメニューは、スイーツ系から食事系のクレープまで20種類以上。食事代わりにもなるボリュームも魅力で、在宅勤務の男性客がランチとして買いに来ることもあるそうです。

「原宿のクレープ屋さんだと、男性は並びづらいじゃないですか。でも、うちはご近所だし、私もおばちゃんだから来やすいんだと思います(笑)。お弁当屋さんのような感覚で来てくださっているのかもしれませんね」
定番メニュー以外に、「レタスとマヨネーズだけ」といったオリジナルのトッピングもできるため、量を調整してスイーツ系と食事系の2枚を注文するお客さまもいらっしゃいます。
甘じょっぱさがクセになる、大人のクレープ
この日来店された多くの女性客のお目当ては、季節限定のいちじくを使ったクレープでした。取材の日から販売が始まったメニューで、「Instagramを見て来ました!」とみなさん口を揃えて話します。筆者も「完熟いちじくと生ハムのハニークリームチーズ」をいただきました。

(当日はリコッタチーズをクリームチーズに変更していただきました)
でき立てを受け取ると、いちじくがこれでもかと顔を覗かせ、ずっしりとした重みを感じます。早速いただくと、厚めの皮はパリパリと心地よい歯ざわり。甘酸っぱいいちじくに、クリームチーズと生ハムの塩気が合わさることで、特有の爽やかな風味がいっそう引き立ちます。ピリッと効いた黒胡椒がアクセントとなり、大人の味わいのクレープを満喫できました。
ちなみに、定番メニューの一番人気は、「ホントノチョコバナナホイップ」です。チョコソースではなく、製菓用のチョコを使用していることから、「ホントノチョコ」というネーミングになりました。ちなみに、石井さんのおすすめは「フローズンミックスベリーホントノチョコホイップ」だそうです。
実はこのクレープこそが、お店を開くきっかけになったメニューでした。
感動した半年後に、クレープ店を開業
石井さんは以前、自宅でネイルサロンを営んでいました。けれど、年齢とともに細かい作業がしづらくなり、「この先どうしようか」と考えるように。そんなとき、Instagramで目に留まったのが「ヤマグチクレープ」でした。
「ここのクレープおいしそう……!」と千葉県の本店まで車を走らせ、「フローズンミックスベリーホントノチョコホイップ」を注文。その味に感動してオーナーの山口さんに話しかけると、「横浜にはまだ1店舗もないから、やってみる?」とまさかの提案が。
「帰りの車の中で、夫と『自宅でもお店ができそう』と盛り上がったんですよね。実家が飲食業を営んでいたので、抵抗もなかったですし。そこからはあっという間でした」

クレープの焼き方と、トッピングの手順を教わる研修を1日ずつ受け、あとはひたすら自宅で練習を繰り返しました。その結果、本店を訪れてからわずか半年で、オープンする運びとなりました。
事前に近隣へ案内をしていたこともあり、プレオープンの日から多くの人が来店しました。今では、近くの男子校の生徒たちが部活終わりに立ち寄ったり、幼稚園帰りの親子連れがおやつにクレープを楽しんだりしているそうです。
「小さなお子さん連れのお客さまには、生地のみとか、生地にバナナを乗せたシンプルなメニューが人気です。お母さんたちにも、『罪悪感なく食べさせられる』と喜んでいただいています」
また、近所に住む90代のおばあさまが友人とのお茶会に手土産として買っていくこともあるそうで、老若男女に愛されている味なのだと実感しました。
マロンのクレープで秋を満喫
季節限定メニューは、常時2〜3種類用意されています。春は苺、夏はマンゴー、秋はマロン、冬のバレンタインにはチョコレートと、その時期ならではの味が登場します。訪れるたびに、新しい一品との出会いがありそうです。最新情報はInstagramで紹介されているので、ぜひ来店前にご確認ください。

下:「栗アイス入り和栗あんホイップ」1,000円(税込)
(画像:「イシイクレープ」Instagramより)
秋風を感じられるようになり、濃厚なスイーツが食べたくなるこの季節。焼きたての「パリッ、もちっ」のクレープを味わいに、「イシイクレープ」さんを訪ねてみてはいかがでしょうか。
※当記事でご紹介した商品の価格・サービスは、2026年9月時点のものです。「イシイクレープ」さんにインタビューを行い、いただいたコメントを編集して掲載しています。
店舗情報
住所
横浜市神奈川区新子安1丁目14-5
電話番号
090-3576-3654
営業時間
11:00〜17:00(生地がなくなり次第終了)
定休日
月・金曜日
SNS
取材・文・撮影/弓橋 紗耶
作成:2026年9月
