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本と雑貨が生み出す、異国の空気——心が旅する古民家カフェ「POINTWEATHER」

東京ガス横浜中央エネルギー(ヨコエネ)は、横浜市内の8つの行政区(西区・神奈川区・港北区・都筑区・青葉区・旭区・瀬谷区・鶴見区)にて、東京ガスのサービス窓口を担当しております。そこで、日々地域のお客さま先で働く私たちだからこそ知っている、地元のお店情報をご紹介します。

 

異国の空気がただようカフェ 

東急東横線・綱島駅から徒歩約4分。路線バスが次々と行き交う幹線道路沿いに、古民家を利用したカフェがあります。「POINTWEATHERさんは、窓越しに見える積み重なった本のせいか、古書店のような雰囲気をかも出しています 

築70年の物件を改装したカフェ

 扉を開けて中に入ると、正面には鹿の剥製はくせいらしきモニュメントが。また、至るところに旅にまつわる本や見たことのない雑貨が、ところせましと並べられています。どこの国とも言い切れない、「遠い異国」の空気がそこにはただよっていました。 

平日の昼過ぎに伺うと3組のお客さまがいらっしゃいましたが、店内はいたって静か。 ゆっくりと食事を楽しんだり、本を読んだりと、それぞれが思い思いの時間を過ごしているように見えます。

海外にある安宿のロビーをイメージしたという店内

注文を済ませてぐるりと周囲を見渡すと、伝統工芸品らしい織物や黄金の人形、礼拝する人々の姿が収められた写真が。テーブルにはほがらかな顔で楽器を演奏する置物があり、妖精なのか神様なのか……と想像がふくらみます。バスが通る音でハッと我に返ると、「お待たせしました」とランチメニューが運ばれてきました 

 

スパイスたっぷり、色とりどりのカレーセット

POINTWEATHERさんのランチメニューは、「お惣菜6品とデザートがついたカレーセット」のみで、3種類のカレーから好みのものを選べます。日によってカレーの種類が変わるのは、「毎日同じものを作っていると自分が飽きてしまうから」と、オーナーの寺本さんが笑いながら教えてくれました。 

この日はインドネシアのチキンカレー「グライアヤム」、インド西部の港町・ゴア州ゆかりの「ポークビンダルー」、ライムのさわやかな風味を加えた「ライムキーマカレー」がありました。筆者は寺本さんの妻・柚希さんおすすめの「ライムキーマカレー」を選択。プレートの上には、目にも鮮やかなお惣菜が並んでいます。 

「お惣菜6品とデザートがついたカレーセット」1,650円(税込)

鮮やかな赤紫色が目を引くのは、マイルドな風味のジャガイモとビーツのカレー。マスタードシードのほのかな香りが口に広がる、「小松菜のトーレン(炒め蒸し」。「トマトと大根のラッサム(酸味のあるスパイシーなスープ」はほどよい酸味・辛味が口のなかをリフレッシュしてくれます。豆を煮たペーストとココナッツミルクを合わせた「カボチャのクートゥ(煮込み料理)」は素材の甘さが引き立ち豆のダル(ポタージュのようなスープ)」はスパイスの香ばしさがしっかりと感じられます 

「ライムキーマカレー」

メインの「ライムキーマカレー」は、たけのこ・きのこ・いんげん・たまねぎなど、野菜がたっぷり。ライムの風味でさっぱりと仕上がっているため、食欲が落ちる夏場でもモリモリ食べられそうです。 

カレーのほかに提供しているのは、寺本さんのお母さまやスタッフさん特製のケーキやプリン。コーヒーやチャイ、ラッシーと一緒に、ランチタイムをゆっくり過ごすときにうってつけです。 

 

世界中を巡った店主が、カフェを開いた理由 

寺本さんがお店を始めたのは、26歳の頃のこと。就職氷河期で希望の就職先が見つからず、「ならば、子どもの頃から憧れていた世界を見てみたい」と世界中をふらふらと旅した後のことでした。 

「最初は下関から船で韓国に渡って、中国・モンゴル・チベット・インドを旅しました。その後は、飛行機でアメリカ・南米・アフリカ・ヨーロッパを回って……」 

テーブル右上の置物「愛称・インドくん」は、アイスランドの氷河にも連れて行ったそう

そのとき、旅先で出会った外国人旅行者との会話が、お店を開くきっかけになったそうです。 

「フランスから来てた人が、『3ヶ月間のバケーション(長期休暇)を取ったんだ』と当たり前のように話すんですよ。日本で会社勤めをしている旅行者は、『休みを3日間取って来た』と話すくらいなのに……。実情を知ったら『自分にはできない働き方だな』と感じて、自由に休みを調整できる自営業を選んだんです。 

でも、開業してから自営業には有給休暇がないことに、初めて気づいたんですけどね(笑)」 

お店をスタートしたあと、ふらっとメキシコを旅行した際は、帰国後に通帳残高を見て驚いたそうです。 

「詐欺にでもあったのかと思ってカード会社に問い合わせたら、『すべてご利用分です』と言われて。旅先で使ってる上に、店の家賃も払ってるんだから『そりゃそうか』って。笑い話にもなりませんよね」 

 

ここではないどこかへ旅と読書の共通点 

その頃、お店ではベトナムのフォーやインドネシアのチャーハンなど、旅先で出会ったエスニック料理を広く提供していました。しかし、30代になると「何かひとつ得意なものを作りたい」とカレーに絞ることに。そこでインドへ渡り、現地のお店で1〜2ヶ月手伝いをしながら、腕を磨いたといいます。現在、お店で提供しているカレーは、インドネシアやタイなど、バリエーションが増えています。 

ここで気になったのが、お店のあちこちに陳列されている本です。店の奥には寺本さんが旅のお供に購入した『地球の歩き方』のほか、ガイド本・ノンフィクションエッセイ・児童文学・写真集など、幅広いジャンルの書籍が並んでいます。まるでブックカフェのようですが、どうしてこんなに大量の本を置いているのか、伺いました。 

棚に入りきらず、直に積まれている本もある

「『旅が好き』と言うと、選ばれし人みたいに思われてしまうんですけど、その本質は好奇心だと思ってるんですよね。好奇心が外側に向く人は旅をするし、内側に向く人は読書をするのかな、と。どちらも『ここじゃないどこか』を求める行為なんだと思ってます」 

この言葉を聞いて、日常から切り離されたような独特の雰囲気や、思い思いに時間を過ごす人たちの姿が、頭のなかでピンとつながりました。このお店は好奇心のおもむくままに、自分の内側を旅する場所でもあるようです。 

 

非日常感のあるカフェで、旅気分を味わう 

ネイティブ・アメリカンのホピ族がつくる精霊せいれいカチナドール妙にリアルなお面、スリランカのお坊さんをした人形。不思議なものばかり並んでいるこのお店では、自然と旅気分が味わえます 

(棚中央)ネイティブ・アメリカンの精霊せいれい「カチナドール」

扉を開けた瞬間、日常のざわめきが遠のいていく不思議なカフェ「POINTWEATHER」。訪れるたびに違う一皿と出会えるお店に、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。 

注)当記事でご紹介した商品の価格・サービスは、2026年5月時点のものです。「POINTWEATHER」さんにインタビューを行い、いただいたコメントを編集して掲載しています。 

店舗情報

POINTWEATHER



住所

横浜市港北区綱島西1-14-18 

営業時間

火〜日  11:30〜16:00(LO 15:30) 
金    18:30〜19:00

定休日

月曜日、ほか不定休 

電話番号

045-542-2694 

SNS

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取材・文・撮影/弓橋 紗耶
作成:2026年5月

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